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ひとまず締めのご挨拶。

2016年7月14日(木) 18:28

 蒸し暑い日々が続きますが、みなさまお元気ですか?
 すっかりご無沙汰してしまいましてすみません。電子書籍、お楽しみいただけていますでしょうか?
 今月からジュニア文庫の電子化もスタートしました。新刊だけでなく、既刊も順次電子化していきますので、タイトルはどんどん増えることになると思います。
 さらに広がる電子書籍の世界、お楽しみいただけたら幸いです。


 さて、弊社が毎年この時期に行っている定期人事異動で、私はデジタルの部署を離れることになり、ライトノベルの担当からも外れることになりました。
 ガガガ文庫は今後も期間限定無料お試し読みなどいろいろ施策を行っていく予定ですし、ルルル文庫もボーンデジタルの短編集配信などが予定されています。
今後も、紙も電子も、たくさんの方々により広く深く、楽しんでいただければと思います。私も、遠くからになりますが、引き続きできるサポートはしていきたいと思っています。
 とりあえず、ここの更新は今回で一区切りとさせていただくことになるかと思います。これまでありがとうございました。またどこかでお会いできたら嬉しいです。みなさまのより良い読書ライフをお祈りしています!
 No Book,No Life!!!

ガガガ文庫「飛空士シリーズ」完結記念キャンペーン開催!

2015年12月22日(火) 13:44
カテゴリー:営業部の日々

 ご無沙汰しています、みなさまお元気ですか?
 今年も残すところ10日を切りました。
 今年が電子書籍マイ元年になった、初めてスマホやPCで電子書籍やデジタルコミックを読んでみた、という方も多かったのではないでしょうか。
 端末に電子書籍ストアのアプリがプリインストールされていたりすることも多くなり、どんどんアクセスしやすくなっていますよね。
 紙の本とはまた違った便利さもある電子書籍を、上手く活用していただければと思います。
 私も、紙の本とはまた違う電子書籍ならではの売り方、みたいなものが仕事としてやっとつかめてきた気がしています。今後も、編集部や紙の営業と連動して、みなさまにより届きやすく、より楽しんでいただけるよう、努めていきたいと思います。


 私が担当するライトノベルの電子書籍は、ガガガ文庫が紙の本が発売された月の最終金曜日に、ルルル文庫が紙の本が発売された翌月の第三金曜日に、それぞれ配信開始となります。ルルル文庫は、紙の本と同じクオリティのイラストが収録されたイラスト完全版と、ガラケーなどでも見られる小さなサイズのイラストを収録したタイプのものが同時に発売になります。ガガガ文庫のイラスト簡略版は三か月後の発売です。
 さらに、旧パレット文庫のBL作品を電子化したイランイラン文庫B+LABELを、毎月3点ずつ第二金曜に配信しています。


 これらは、基本的には紙の本をそのまま電子化して配信しているわけですが、それとは別に最近は、電子オリジナルの編集をしたり特典をつけたりしたものも配信するようになってきました。
 たとえば、25日から主要電子書籍ストアで完結記念キャンペーンが展開される、ガガガ文庫「飛空士シリーズ」について。
 まず、電子特別合本が発売されます。
 これはシリーズ全17冊をひとつにまとめたものです。
「完結したなら読んでみようかな」
 と今思っても、リアル書店ではなかなか全巻揃っている店舗が少ないかもしれませんよね。もちろんネット通販などで取り寄せることもできますが、まどろっこしい、待っていられない!という方には、こちらが便利かもしれません。
 電子書籍ストアでも各巻のセット売り・まとめ売りをしているところもありますが、合本ならいっぺんにダウンロードできちゃいます。そんなに重いデータではなく、時間がかかりすぎることもないかと思います。
 この合本には電子版特典として、紙の本にはなかった特別口絵も収録されています。なので、紙で全巻持っている方も、こちらも欲しくなっちゃうかも…!?


 他にも、来年1月7日までの期間限定で、シリーズ第1巻の『とある飛空士への追憶』が丸々1冊無料でお読みいただけるストアもあります。これも、電子ならではかなと思います。リアル書店の店頭で1冊丸々立ち読みするのって、おそらく無理ですもんね(^^;)。
 期間終了後はスマホやPCの本棚からデータが消えてしまう限定サービスですが、これを機に気になっていたという方はゼヒお読みいただければと思います。電子書籍なら年末年始のお出かけの合間に、お出かけ先でも気軽に読み進められますからね。
 また、同じ期間限定で、3冊分の内容が1冊分の値段で読めちゃう特別版『とある飛空士への追憶』、『とある飛空士への恋歌』も配信いたします。この『追憶』にはプラスして『夜想曲』上下巻が、『恋歌』は1,2,3巻がセットされています。こういうことも、紙ではなかなかできないことですので、お得な期間にゼヒ読んでみませんか?


 キャンペーンを展開してくださる主なストアは以下のとおり。他にもいくつかございますので、愛用のストアがあれば扱いがあるかどうか、検索してみてくださいませ!


kindle
BOOK☆WALKER
ドコモブックストア
漫画全巻ドットコム
デジタルe-hon
ニコニコ静画
BookLive!
Yahoo!ブックストア
kobo
やまだ書店
honto
GALAPAGOS
yodobashi.com
eBookJapan
BOOKSMART Powered by Booker's
ReaderStore
ブックパス


 年末年始を、弊社電子書籍とともに過ごしていただければ幸いです。
 2016年もよろしくご贔屓くださいませ!

しめきり迫る!

2015年8月26日(水) 14:23
カテゴリー:ライトノベル大賞/審査経過報告・発表・講評

 ご無沙汰です、元気です。お元気ですか?
 夏が急に去ってしまうようで寂しいですね…
 と同時に、第10回小学館ライトノベル大賞、9月末しめきりが迫って参りました。
 ルルル作家志望のみさま、ルルル文庫部門へのご応募、お待ちしていますね!
 それに関連して…というワケでもないのですが、最近こんな本を読みました。
 写真が暗くて色味がヘンですみません…

201508252233000.jpg

 奥が夢枕獏『秘伝「書く」技術』(集英社インターナショナル)、手前が高橋源一郎『デビュー作を書くための超「小説」教室』(河出書房新社)です。

 『デビュー作を~』は、作家としての執筆活動のかたわら、多くの文学賞の審査員を務める著者が、作家目線でデビュー指南や賞の解説をする本です。
 小学館ライトノベル大賞の審査に関しては、ガガガ文庫部門には以前からずっと作家さんなどを審査員としてお呼びしていますが、ルルル文庫部門では最近は編集部でのみの審査となっています。以前はルルル文庫部門も作家さんに審査をご依頼していたのですが…
 なので、「作家が作家の卵を審査するということ、自分たちの仲間に迎え入れるということ」という視点から語られたこの本は、私にはたいそうおもしろかったです。作家さんはそういうふうに考えて審査して受賞作を決めているのだなあ、と…
 まあ、大きな文学賞は、それを受賞した作家さんとその後に独占契約するとは限らないものなので、より大きな視点で文学界全体を眺め、作家の卵をデビューさせている、というところはあるのかもしれません。
 小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門の場合、編集部だけで審査していることとは別に、受賞者にはルルル作家として即戦力となることを期待しているようなところがあるので、またちょっと違う見方で審査をしているわけですね。
 でも、とにかく才能を見つけたい、伸ばしたい、読者に喜ばれる作品を一緒に楽しく作っていきたい…という想いは同じです。ぜひ、熱いチャレンジをお待ちしています!


 もう一冊の方は、デビュー後、長く作家を続けていくためには…というヒント集みたいなところがある一冊です。
 これまたルルル文庫の場合、基本的には受賞作でデビューしていただき、そこからは作風と人気を確立するためになるべくコンスタントに何作か続けて書いていただくことになります。その際、たくさんアイディアを出していただいて、その中から一番おもしろそうなものを実際に執筆していただく、というような形の打ち合わせをすることが多いので、何作か書き終えたころには「もう新しいアイディアがない…」みたいなことになることも多いです。
 そんなとき、どうしたらいいか。そんなふうにならないために、普段からどんなスタンスでいたらいいか。小説を書き続けるとはどういうことか、小説家として長く活躍するというのはどういうことか、小説家とはそもそも何か…といった、作家としての志とか心構えなんかが熱く語られていて、これはデビュー前の作家志望のみなさんにも参考になるのではないかな、と思いました。受賞はゴールではありませんからね、そこからが真のスタートですからね。


 煮詰まったときの気分転換や人生の指針、心の支えとして、こういう読書もオススメです。
 もちろん、自分では小説を書こうとは思わない…という読者のみなさんにも、作家さんの裏側が見えるようで、興味深いと思いますよ。機会があればお手に取ってみてください。


 ルルル文庫の新刊は本日発売!
 今後ともよろしくお願いいたします。

小学館ライトノベル大賞受賞者、今年もデビュー開始!

2015年5月26日(火) 13:22
カテゴリー:読んだり見たり聞いたり食べたり遊んだり

 すっかり初夏ですね、お元気ですか? もうすぐ2015年の半分が終わるなんて…!と、前回記事と同じようなことを言っていてすみません。日々忙しくしていると、あっという間ですね…もっとていねいに生きなければ…


 さてさて、私は先日、辻村深月『ハケンアニメ!』(マガジンハウス)を読みました。本屋大賞にもノミネートされた人気作ですね。アニメーション業界を舞台にした、働く女子たちの連作短編集で、いわゆるお仕事小説です。
 私自身もロボットアニメと魔女っ子アニメを見て育った子供でしたし、漫画編集者時代は担当作品のアニメ化などで制作会社さんや収録スタジオにお邪魔したことなどもありましたが、アニメ業界のことは意外と知らなくて、「へえ、そうなんだ!」とか「ほほう、うちと似ているな」などいちいちうなずきながら、楽しく読みました。
 ラブもちゃんとあるお話で、きゅんきゅんしましたよ…ラストは恥ずかしながら号泣しました。
 同じ創作現場として、出版業界と通じる点が多いな、とも思いました。アニメ監督さんは漫画家さんとか小説家さんのようでもあるし、そのサポートをして企画を進めるプロデューサーさんは担当編集者みたいなものかしら、思ったり…
 自分は漠然と「本の仕事がしたい」と考えて出版社に就職しましたが、職業としてアニメ業界を選んでいたら、もしかしたらこんなふうに生きていたのかしら…と思ったり、ね。
 ついついお話を考えちゃう子供や、自然とお絵かきをしちゃう子供が、何になりたいと思うようになりどこで働きたいと考えるようになるのか、いろいろな分岐点があるのでしょうが、それもまた運命なのかもしれませんね。


 小説を選び、少女小説家になりたいと思い、ルルル文庫でお仕事をしたいと思ってくださっているみなさん、投稿作の執筆、がんばっていますか? 編集部も営業部も、新たな才能が現れるのをお待ちしています。第10回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門、第三期のしめきりは今月末です。講評をもらえるラストチャンス、がんばってくださいね!
 そして先日授賞式が行われました、第9回小学館ライトノベル大賞の受賞者が、まずはガガガ文庫部門から今月、すでにデビューを始めています。ルルル文庫からも夏にはデビュー予定です、お楽しみに!
 さらに続いてください、全力でサポートいたします! 熱い原稿をお待ちしています!!


 

電子書籍を買うことについて語るときに私が語ること

2015年2月27日(金) 17:06
カテゴリー:営業部の日々

 気がつけば来週には3月が始まるってホントですか! 2015年がもう6分の1終わるってマジですか!
 日々バタバタしているとあっという間ですね…みなさん、いかがお過ごしですか?
 私は今、電子書籍で『ダレン・シャン』を読んでいます(笑)。


 ガガガ文庫とルルル文庫、それにエンジェル文庫と旧パレット文庫から人気BLを再出版しているイランイラン文庫B+LABEL、これらの電子書籍の営業を担当するようになって早くも半年が過ぎました。日々鋭意勉強中です。
 各電子書籍取次さんや電子書籍ストアさんの担当者のお名前とお顔もやっときちんと覚えてきて(遅くてすみません…)、各ストアの傾向などに合わせたキャンペーン企画なんかもいろいろ考えられるようになってきた…かな?というところです。
 電子化されているものは紙の本のごく一部…とはいえ、さすがに今では点数も大変なことになってきていて、もちろんその全部に目を通すことなんか不可能ですし、でもなるべくたくさん売りたい、読んでもらいたい、と業界のみなさん全員が日々いろいろとがんばっているわけです。


 でも、ときどき…あまりにも本の中身を、内容を見てもらえてないなあ、としょんぼりするときもあったり、するのでした。


 紙の本は再販制度に守られた特殊な商品ですが、電子書籍はそうではない、というお話は、前回させていただきました。
 だから電子書籍は、デジタルデータであるというだけでなく、インターネット上で通販で売り買いされる他の様々なリアル商品と同じ…たとえば衣類とか、電化製品とか、食料品とかと同じ、なのかもしれません、分類上は。
 でも、言葉は悪いかもしれませんが、そしてたとえとして正しくないかもしれませんが、さらにいうと古い言い回しすぎて意味が伝わらないかもしれませんが、いわゆるバナナの叩き売りみたいに、とにかくたくさん値下げすればいつもよりたくさん売れて結果的にいつもよりたくさん儲かるんですよ!みたいな施策ばかり打つのは、やはり違うかなーと思うのです。
 だって、本ですから。ただの品物ではないから。というかデジタルデータだからリアルな品物ではないんだけれど、本はもちろん紙の本のように装丁など外見も大事ですがまずは中身を読むもので、それは違う次元の価値を持つものだから。それは簡単にははかれないものだから。
 電子書籍には紙の本と違って紙代とか印刷代とか、そういうわかりやすい制作費はありませんが、だから安上がりに作れるとかそういうことではなく、要するに作家さんがそういうことでは簡単にははかれない時間と労力と情熱と才能をかけて書き上げてくださったものをデジタルデータでお届けしているだけの、やっぱり「本」という特殊な商品なのだと思うのです。
 だから、簡単に安売りしたくないのです。そして贅沢な願いかもしれませんが、読者のみなさまにも本の価値を認めていただいて、安いから買うとかではなくて、中身に相応の価値を認めていただいてお買い上げいただき、楽しんでいただきたいのです。


 みなさま、使い慣れた電子書籍サイトやアプリをもうお持ちでしたら、それをご活用ください。
 でもこれから電子書籍に触れてみようかな、トライしてみようかなと思われている方は、まずはいろいろたくさん見てみることをオススメします。
 そしてサイトとして見やすいか、アプリとして使いやすいかなどの他に、そこがどういう本をオススメしているか、どんなふうに紹介しているかをよくチェックしてみるといいと思います。
 そしてそこに愛情とかこだわりとかセンスとかを感じられるところ、そしてご自分とフィーリングが合うところから、電子書籍を購入するといいと思います。
 そういう意味では、リアル書店さんと一緒です。通勤途中にあって便利とか遅くまで開店していていいとかも大事ですが、品揃えがいいとか欲しい本がちゃんと見つかるとか趣味の合う本が店頭で薦められているとか、そういうことも大切ですよね。
 そういうお気に入りの電子書籍ストアを見つけて、ご活用していただきたく思います。そしてそのストアを育てていってほしいのです。
 忙しくて、扱う点数が多くて、もしかしたら本以外の商品もたくさん扱っているようなストアの担当者よりも、読者のみなさんの方が本にくわしく、本を愛していて、本を大切に考えていることだってあるのです。
 安く買えればそれはそれで嬉しいけれど、欲しいものが欲しいときにすぐにきちんと手に入ることも大事ですよね? そういう、賢く丁寧なおつきあいを、電子書籍としていただけたら嬉しいです。
 私も営業として、この本はこういう内容だからこういう読者さんに喜ばれるはずでだからこういうふうに売ってください、とストアさんに丁寧にアナウンスしていくつもりです。営業としてはまだまだひよっこですが、編集部にいた経験も生かして、本の中身をきちんと伝えいい売り方をしていくことが使命だな、と考えているので。
 がんばります、よろしくお願いいたします!


リアル本と、電子書籍と。

2014年11月 7日(金) 16:38
カテゴリー:読んだり見たり聞いたり食べたり遊んだり

 気づけば異動からもうすぐ4か月がたとうとしていますが、あいもかわらず勉強中で目ウロコの日々です。
 今回は、そんな中から見えてきたことなどなどをまたまたつらつらと語らせていただきます。


 電子書籍の登場に伴い、従来の本は「リアル本」とか「紙の本」と呼ばれるようになってきました。
 書籍や雑誌、新聞(他に音楽CDなど)は再販制度に保護された商品です。
 再販制度とは、正式には再販売価格維持制度といいます。この制度があるから、本は全国どこの書店でもいつでも同じ値段で売られているのです。同じ値段で万人に平等に行き渡るべき特別な商品であるとされているのです。
 逆に言うと、書店さんは、出版社が決めた価格を変更して本を売ることができません。たくさん仕入れるから割安にしてもらう、とか、売れ行きがあまり良くないから値下げしてみる、とか、そういう、普通のビジネスではわりとあたりまえなことを、してはいけないとされている商品なのです。
 その代わり、書店さんは売れ残った本を出版社に返品することができます。これも普通のビジネスではあまりないことですね。
 本とはそういう特殊な商品なのでした。
 そして電子書籍は、再販制度の対象商品ではないのでした。
 出版社は、元になった紙の本(「底本」と呼ばれます)に準じた価格を電子書籍につけますが、各電子書籍ストアさんはおのおのの企業努力でポイントバックや割引などの顧客サービスを展開します。電子書籍の価格は税率などの問題で底本の本体価格から切り下げなどを行うことも多く、また電子配信は底本発売より遅い場合がほとんどなのでそれも考慮されて、結果的に底本より安い価格に設定されることが多いです。最近では紙と電子の完全同時発売、同価格を目指す動きが強くなってきていますが、現状では、電子書籍は紙の本より安く買える、と言えてしまうかもしれません。
 電子書籍の利点はたくさんあります。まず本棚がパンクしない(笑)。これは愛書家の方には切実な問題ですよね。
 デスクトップPCはともかく、タブレットやスマホならマイ本棚をどこへでも持って行けていつでもどれでも読めます。長い旅行用に何冊も紙の単行本や文庫本を持ち歩いて重い思いをする、なんてことはなくてすみます。辞書や事典も電子にあるので調べものも検索するのもラクですね。
 古い文庫本などによくある小さな読みづらい文字なども、画面上でならいくらでも読みやすく自由に拡大表示ができます。電子雑誌の写真やイラストが拡大して見られるのも便利ですね。
 さらに今後は、音楽や動画映像とリンクするような、電子ならではのボーンデジタル・ブックコンテンツなんかも増えていくかもしれません。可能性は大きく広がっているのでした。
 でも、電子書籍にできないこと、紙の本にしかない長所もたくさんあります。
 単行本ならなんと言ってもその一冊のためになされる装丁があります。カバー、表紙、本文の用紙の手触り、色味、軽さや重さの味わいがあります。仕様がある程度限定されている文庫や新書のレーベルものでも、例えばその本文の字組などはそのレーベルにふさわしいよう吟味されて選択されていますが、電子コンテンツになってしまえばその書体も字組も失われてしまいます。端末ごと、ビューアごとに標準的な書体と字組に変換されて表示されてしまうからです。
 紙の本は貸し借りができますが、電子書籍は端末ごと渡すのでなければ他人に読ませてあげることはできません。他人に売ったり譲ったりすることもできません。財産として死後に親類縁者に残すようなこともできません。
 紙の本はその物体そのものを買い取って所有しますが、電子書籍はある一定の期間ある一定のログインIDでそのコンテンツをいつでも呼び出せる権利を買い取る…ようなものなのかもしれません。
 電子書籍は安価で便利だけれど、それだけで味気ない。
 紙の本はモノとしての価値があるけれど、割高で嵩張ってタイヘン。
 同じ中身を読むにしても、商品としては、ベツモノ。
 だんだんそんなふうになっていくのかもしれませんね。発売日や価格が揃うようになっても、違うものとして、違う買い方をする読者さんが育ってきている気がします。
 著者さんの方ではどうでしょうか。
 インターネットは本当に便利で、出版社主催の新人賞などで受賞してプロ作家としてデビュー、なんて手順を踏まなくても、ネットに自分で作品を発表して、人に読んでもらうことができるようになりました。人気が出れば出版社の方からアプローチしてきて本になり、それがまた電子配信されたりする不思議な現象も起きたりしています。大がかりな投稿サイトも増えてきました。
 だからわざわざ賞に応募したりしなくていい、好きなように気ままに書いていきたい…みたいに考える方もいるかもしれません。
 でも、どうせならたくさんの人に読んでもらいたい、おもしろいと思ってもらいたい、楽しんでもらいたい、という欲がある方には、やはプロ作家を目指していただきたいです。そして紙の本でも電子でも、出版社には流通力や配信力がありますから、それを利用していただきたいのです。
 何より、作品を書き上げるお手伝いをする担当編集者が、出版社であなたをお待ちしています。あなたの作品を全力でサポートし、より良いものにし、より多くの人に喜ばれるよう、より広く世の中に知れ渡っていくよう尽力します。この情熱を信じて、才能を預けてほしいな、と思うのです。
 そして、よりたくさんの人に作品が読まれるためにも、電子配信許諾をいただければと思うのでした。電子ってよくわからない、と躊躇する方もまだまだ多いですが、ハッキリ言ってもったいないです。
 発売から日がたった本はリアル書店の店頭からは下げられがちです。電子書籍でもストアサイトのトップページを新刊が占めてしまうのは同じなのですが、リアル書店のフロア面積が有限なのに比べたら、ストアサイトはいくらでもページを作れますし、たとえば電子書籍には欠品がないのも利点です。リアル本だけで販売するより、広く読者に届くのです。
 我々は出版社の一社員として、著者さんからお預かりした作品を、いろんな形でたくさんの読者により広く届けたい、喜ばれたい、楽しんでいただきたいのです。そのための創意工夫を、日々がんばっているつもりなのです。そこには紙も電子もないのでした。
 一緒にお仕事させていただけたら、嬉しいです。