十五話

 教坊の庭に咲いた白い牡丹の前で、愛鈴と佳葉は、庭師の伊福と話していた。 「昇貴親王殿下の宴に呼ばれていた人……?」 「頭の悪そうな貴族ばっかりだったわよね。でも、誰が誰だか……」 「もしかしたら、太子殿下も御存知ない貴族が、親王殿下側についてるかもしれないんでね」 「……誰かに訊いてみようか。誰なら知ってるかなぁ」 「桃琳とか妙英あたりなら、詳しそうよね」  傍目には牡丹の話でもしているかのよう...

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