二十一話

 宮妓たちに舞の指導をする貞琴は、教坊の一室に暮らしていた。 老人の域に差しかかってはいるが、いまだ立ち姿は美しく、加齢による衰えは否めないものの、舞の技術の確かさは、若い妓女らにはなかなか及ばぬところだった。  伊福の見舞いから帰った愛鈴は、その貞琴の部屋の戸を叩いた。  すぐに返事があり、愛鈴が中に入ると、貞琴は難しい顔で、長椅子に座っている。 「どうしました、愛鈴」 「……わたしに『雪月梅花...

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