四話

あれは、四歳の秋だった。  自分の目で見る空は、遠かったけれどまだ広くて、世の中は明るく、日々は楽しかった。  母がいて、乳母がいて、祖父母がいて、たくさんの笑顔に囲まれていた。  父の姿を家でよく見るようになったのも、あのころからだったろうか。それまで父親というものは、日が暮れると現れるものだと思っていたが、これからは一緒に暮らすのだと、そう聞いた気がする。  これで殿は、ずっとわたくしたちのと...

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