六話

「安芸守の姫君も駄目だったんですか?」  容赦ないひと言に、雅遠は剣呑な顔で乳兄弟を振り向いた。 「まだ駄目と決まったわけじゃない」 「でもその御様子だと、限りなく駄目な方向に近づいてるわけですよね」 「……そんなことないっ。今度のは、そんなに悪い対応でもないんだ。が……」  雅遠は文机に向き直り、しばらく料紙を睨んで唸っていたが、とうとう筆を投げ出した。 「あー、やめだやめだ! なんっにも思いつ...

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